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2010年05月10日

RBCラジオホームソング復刻盤〜おきなわのホームソングの原点

RBCラジオホームソング復刻盤
 今回はできたてほやほやのCDの懐かしい音源集を紹介しましょう。

RBCラジオホームソング復刻盤「RBCラジオホームソング復刻盤〜おきなわのホームソングはここから始まった!〜」
(TECI-1208〜1/2010年4月7日)

 琉球放送のテレビを見ていると、要所要所で「おきなわのホームソング」と、子供達の声が流れて、今月のホームソングが流れる。おきなわの子どもたちのために、子どもたちが歌える新たな「おきなわのうた」作りということで2007年4月にスタートしたという。現在23曲の楽曲をお茶の間に届けている。

 実はその「おきなわのホームソング」の原点は40数年前のラジオ番組「RBCホームソング」が発端であったという。その後RBCレコードのレーベルを立ち上がり、数々の名曲を生み出してきた。そして、琉球放送創立55周年企画として「RBCホームソング」やRBCレコードからの名曲32曲を最新のデジタル技術で甦らせ、ついこの間、4月7日にリリースしたのが本CDである。そして32楽曲の解説を仰せつかったのがわたくし。何といっても時間がなかった。普久原メロディーを代表とする当時のヒット曲のオンパレード。何の関係もない一レコードファンの私には大変な仕事であった。とにかく、一度手にとって見てもらいたい。

 沖縄の中で沖縄音楽のヒットというのはあったが、いわゆる本土でいうところのヒット曲というのは「ちんぬくじゅうしい」からではではないか?RBCレコード・レーベルの1枚目がそれで、次々とヒット曲が生まれ出たのがRBCレコードであった。
RBCレコードからリリースされたフォーシスターズやホップトーンズなど
 フォーシスターズやホップトーンズがどんどん歌った。世はヒット曲時代へと突入していく。そしてレーベル乱立時代へとも流れていく。マルフクレコードとマルタカレコードの2大レーベルからマルテル、ゴモン、沖縄レコードそしてRBCレコードと次々に立ち上がったのは66年から68年にかけて。独自のカラーで競ってヒット曲生み出していった。

 RBCレコードのレーベルからシングルレコード19枚(そのうち古典音楽3枚)がプレスされ、今回古典を除く16枚のほとんどを復刻した。個人的には「軽便鉄道節」や「ボサノバ・ジントーヨ」などを一人で聴いて楽しみたいところだが、これだけの歴史的な名曲を、しかも現代の「おきなわのホームソング」につながる40年以上前の音源の復刻というのは実にうれしい限り。どんな曲が収録されているかって?ではチラッと「ちんぬくじゅうしい」「ゆうなの花」「芭蕉布」「ヘイ!二才達」、おっとっと「丘の一本松」などなど、etc。

・ここで一つ解説の誤りの訂正を;
「ばらさんぴん」の「ばら」を産地が違う意味に解しているが、それは間違いで、「量り売り」のことと指摘されました、訂正して関係者にご迷惑をおかけしたことをお詫びしたい。

小浜 司の『ryuQ100歌』バックナンバー:
http://ryuq100.ti-da.net/c73392.html

RBCラジオホームソング復刻盤〜おきなわのホームソングの原点
筆者プロフィール:小浜 司(こはま つかさ)
島唄レコード百花繚乱 — 嘉手苅林昌とその時代(小浜司・著)沖縄県国頭郡本部町出身。幼少期を那覇市で過ごし、中学以降宜野湾市に遊ぶ。大学卒業後ヤマトへ。季節工などの底辺労働に従事しながら、アメリカ、東南アジア、中国、アラブの国々を旅する。沖縄に帰り、クリーニング屋の経営をしながら大城美佐子や嘉手苅林昌のリサイタルなどをプロデュース。「風狂歌人」(嘉手苅林昌)や「絹糸声」(大城美佐子)など沖縄音楽CDを多数製作。2002年、国際通りに島唄カフェまるみかなーを開く。2004年沖縄音楽デジタル販売協同組合に参画しインターネット三線教室を始める。2006年、拠点を壺宮通り(那覇市寄宮)に移し、島唄カフェいーやーぐゎーを開店。沖縄音楽の音源や映像の楽しめる店として好評を博している。著書「島唄レコード百花繚乱 — 嘉手苅林昌とその時代」を発売した。
島唄カフェいーやーぐゎーHPhttp://www.ryucom.ne.jp/users/iyagwa/



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