本当は教えたくない絶品B級グリーン

ryuQ編集室

2009年12月28日 09:00


このような仕事をしていると(ガーデン関係の文章を書いている系の仕事)、「家に何か植えたいけれど、おススメの植物ってありますか?」てな質問を受ける事が多い。
う〜ん。これは、実に難しい質問である。
一戸建てか、集合住宅か。庭は猫の額派か、じいちゃんの額派か(広いって事ね)。日当りはいいか、否か。愛でるだけか、生活に利用するか、等々など。
その人の生活スタイルによって様々な答えを準備しなくてはならない。
それに植物だって生き物。ペットを飼うみたいに管理が出来るかも、由々しき問題だ。彼らは、かわいがればかわいがる程イキイキとしてくる素直な生き物だからである。

まあ、ワタクシ個人では、ジンシャリ美しい松柏類の木が庭に欲しい。
石庭にぽつりとあるだけで、そこはもう宇宙といわれる「おススメA級グリーン」と、思ふ。
ただ、お値段も思考回路を停止させるほどの数字で、「円」という単位がなければ、商品番号だと思わんばかりの数字の並びようである。
もはや、光合成をする金塊といえるかもしれない。

ということで、ワタクシたち市井の人のために、
「淳ちゃんが勝手にセレクト。本当は教えたくない絶品B級グリーン」を今回ご紹介する。まちがえてもB級グリーンは、「お粗末な」という意味ではない。

我が園芸の師匠「じいちゃん(舅なのだが)」は、ワタクシの庭の木々を見て一言。「雑木もたまにはいいもんだ」といった類いの木を私は「絶品B級グリーン」と呼んでいる。つまり、慎ましく生活をしているワタクシでもたやすく入手し管理できる木のこと。黒木もあれば、がじゅまるもある。梅は花も実も紅葉だってオツだし、柑橘類にいたっては、花の香りはセラピーに使われる程芳しい。
列挙するといとまが無いので、亜熱帯沖縄で元気に育ち、フリーメンテナンス、常緑だと葉が落ちないので掃除が楽チン、虫がつきにくい、以上にしぼってご紹介する。

「木」ならば、三線の材料でもある黒木。あまり知られていないが、黒木の花の香りはバニラと柑橘系の混じった香りがする。春になれば、めじろが好んで集まるようだ。
「生活に利用・料理編」ならば、サンニン「月桃」。料理の下敷きにすれば、殺菌効果や彩りにもなる。鉢植えで置けば、おしゃれな観葉植物ふうなぁ(※)にもなる。
(※ふうなぁ=ぐわぁしぃの類語。“〜っぽい”ってこと)

「生活に利用・エトセトラ編」ならば、「サンピン」。花の時期は、一枝を部屋に飾れば、ルームフレグランスになる。安いお茶に浮かべれば「手作り高級ジャスミンティふうなぁのお茶」に大変身。出されたお客さんは、きっと「コヤツは生活の達人かっ」と美しい勘違いをすることでしょう。

と、まぁ、こんな感じで、欲張ってあれもこれも、というよりは「まずは一鉢」から始めてもらいたい。
ちなみに、今のマイブームB級グリーンは、「こぶみかん」。
トムヤンクンに浮かぶあの「こぶみかん」。
何でもこの実からできるシャンプーは毛髪の増殖に力を発揮するらしい。
髪に悩むといえば、マスコミと出版関係が浮かぶが、その関係の友人の多くは、髪の毛に何らかの不安がある様子。
吹けば飛ぶようなビミョーなこの時世、煽りをまともに受ける分野のストレスは、経済とは真逆にうなぎ上りだそうだ。

すべからく、友人の○経▲聞の◎山さんで治験し、効果があれば、新しい沖縄の特産物として全国区にしたいと狙っている。(小○さんの再来沖が待ち遠しい〜のである)

比嘉淳子の『ryuQ100花』バックナンバー:
http://ryuq100.ti-da.net/c73394.html


プロフィール:比嘉淳子(ひがじゅんこ)

2児の母。すっかり“沖縄のおばぁ”的存在になりつつあるこの頃。
『沖縄オバァ列伝・オバァの喝!』『オジィの逆襲』『沖縄オバァ列伝・オバァの人生指南』(双葉社刊)、『琉球ガーデンBOOK』『よくわかる御願ハンドブック』(ボーダーインク社刊)、『琉球新報・うない』『琉球新報・かふう』のほか、新刊『家族まるごと福お祝いマニュアル』(双葉社刊)が発売中。

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