2008年03月24日
ryuQ100花3月号:沖縄・生めば都!子宝をもたらす植物?

沖縄は日本一・子沢山な県だ。夫婦に3〜4人の子どもがいても別段驚きでもない。
結婚して11年間子宮が空室になった事がないと自慢げに話す友人がいるが、とにかく会う度に赤ちゃんをダッコしているか妊腹なのである。彼女から来た今年の年賀状には「今年から産児制限します」と、年頭の挨拶には似つかわしくないコメントが書かれ、その背面には、ウジャウジャいる子ども達と赤ん坊に髪の毛を引っ張られつつも、満面笑みを浮かべ座っている彼女がいた。
とにかく沖縄って子どもに大らかな島で「生めば都」というか「みんなで育てるサァ」精神で一族や近隣で子どもを育てていく、いわば、子育てが終わってヤレヤレの時代が訪れにくい島である。
その彼女であるが、結婚前に「子宝草」という多肉植物の葉っぱを石垣島土産にもらったそうだ。ご利益たっぷりのその葉を分けてもらったが、我が家ではすぐにしおれ、いつの間にかミイラ状態になっていた。(名誉のためにいっておくが、説明通りに育てた…)
子宝草は、カランコエの仲間で葉っぱの脇に小さな子葉っぱをたくさんつける植物で、子株をたくさんつけた様子から「子宝草」の名前がついたと思われる。
沖縄では、ハガキ大のビニールに入れられてみやげ物として売られている。また、結婚の御祝儀カードに子どもに恵まれますようにと、添えられる事も多いそうだ。
「2人しか生まないねぇ」
と、周りの諸先輩方にため息をつかれる私なんか、彼女のあの姿は慈悲あふれる観音菩薩のようで真似どころか想像すらできないプロジェクトであるのだ。

とにかく、沖縄には「子孫繁栄植物」がたくさんある。それは…
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2008年03月17日
旧歴2月で唯一クヮッチーが、彼岸のクヮッチーだ

3月は沖縄でクヮッチーを食べるチャンスが少ない。年中行事といえるものがないわけではないが、旧暦の2月は集落単位や地域単位の大きな行事や屋敷の願い事などをして、大々的のクヮッチーを作って神様を迎えるという行事ではないからである。主な3月(旧暦2月)の沖縄の年中行事といえば「ヤシチヌウガン(屋敷の御願)」。旧暦の2月と8月の吉日(新暦だと3月11日と9月3日から数日間)に行われる行事で、自分の住んでいる屋敷の土地神様を廻り、家内安全を感謝し、家族の健康と子孫繁栄、円満な生活を願うもの。この日は朝から敷地内や屋内を掃き清め、果物や御米、御酒などをビンシーと呼ばれる小型の祭祀用具入れ、いわば携帯用御願セットと一緒に持って屋敷の四隅や井戸、玄関、便所、屋敷の中央を祈っておしまい。とくにクヮッチーなど準備せず、昼食や夕食は普段食べているメニューが食卓に並ぶだけである。
また、旧暦2月15日(3月22日)は「二月ウマチー」があるけど、穂が順調に実ることを願ってお酒を仏壇やヒヌカンに備えて五穀豊穣を願い、収穫のための物忌みを行いこれといったクヮッチーもなく、賑やかな「六月ウマチー」に比べると、どちらかといえば地味な行事である。あまつさえ、二月ウマチーそのものがない地域もある。
地味な行事といえば、旧暦の2月から4月のかけて「クシユクイ」という行事もなかなか地味な行事である。クスユクイには「腰憩い」の漢字が当てられ、もともとは田植えや種まきなど主要作物の植付けや収穫といった大きな農作業を終え、村中が申し合わせて慰労をかねて一日を休養日に当てることいっており、かつては唄三線を楽しんで豪農から酒やクヮッチーがふるまわれたという。近年では田植えだけではなく、サトウキビの収穫後に行ったりするが、今では、生活の多様化で農村部が一斉に休むこともなく、酒をふるまわれることもなくなった。が、会社単位や家族単位でこの時期に、慰労会を行ったり仏壇に手を合わたりするという。
他にも、主に旧暦2月に行われる「シマクサラシ」という行事は、集落に疫病やヤナムン、マジムン、魑魅魍魎といった悪いもの入らないように、アッチの世界とこっちの世界とに境界線を引く行事である。
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2008年03月10日
厳選・沖縄音楽『ryuQ100歌・3月号』

「荒木栄代表作品集」音楽センター MLS-1001「沖縄を返せ」という歌をご存知でしょうか?もちろんですよね。では、誰が作って誰が歌ったのでしょうか?やはり大工哲弘?いやいや、実はこの作品は“うたごえ”が生んだ労働者作曲家「荒木栄代表作品集」というLPの16曲の中の一曲であります。A面の5番目に収録されております。作詩は全司法福岡高裁支部が担当したということです。ライナーノーツによると、1956年、第3回九州のうたごえ祭典(大分市)で九州最初の創作発表会が開かれ、大衆投票で第1位となった「沖縄を返せ」の歌が暗すぎるという声が出たため、全九州合唱団会議の要請によって作曲者が同じ詩を行進曲ふうに改作したものということです。
私個人的にはどうも好きになれない歌詞とリズムではありますが、大工哲弘などが歌うとなぜかつい口ずさむほど時代の流れのなかで歌われたものだということを認識せざるを得ません。
「あじさい色の雨がふる」歌・流さとし ウインザーレコード AW-0015前回沖縄演歌と関連のあるレコードを3枚掲げましたが、私が最初に手に入れた演歌のレコードを紹介するのを忘れていました。流さとし(現在・琉智)歌う「あじさい色の雨がふる」であります。沖縄の日本復帰に確か前年、街には「沖縄を返せ」の歌が響き渡る頃、私はまだ中学生でありました。家業のクリーニング屋を手伝わされていた時、確か琉さとし本人だと思いますが、訪問販売で売り歩いているのを母に買ってもらったのです。後に私は彼の30周年記念コンサートの舞台監督をつとめるのですが、その時の打ち合わせで私が氏のレコード持っているがジャケットを失った事を伝えると、数少ないかつての一枚を持ってきてくれました。
「ヤミオバー」歌・中本ツトム RBCレコード RM-501 1978中本ツトム歌う「ヤミオバー」とはかつて(復帰前)のヤミタバコ売り(だいたいがオバーであった)の悲しい物語。そもそもヤミタバコといっても今の若者達には分からないかもしれませんが、要するに基地の中で売られている免税タバコを仕入れて、正当でない価格で取引すること。副題に「ヤミタバクゥ追放運動テーマソング日本専売公社未公認」とある。ここまで行くと皮肉というより、おちょくりといった方がいいかもしれません。なるほど、プロデュースはキャンパスレコードのビセカツでした。
●小浜 司の『ryuQ100歌』バックナンバー:
http://ryuq100.ti-da.net/c73392.html
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2008年03月03日
地元新聞連載に注目『挑まれる沖縄戦』『がじゅまるファミリー』

春先になると、出版社には原稿や企画の持ち込みが多くなる。自費出版の相談とか。春は地中に蠢いている虫たちも地上に出てくる、なんていうから、人の思考・行動にもなんらかの影響があるかもしれない。
一転して実際の県産本の新刊となると、実は例年だとこの時期、比較的おとなしく刊行点数も少ないのだが、今年はかなり賑やかそうです。特に、新聞社系の出版物! ということで、今回は、永遠のライバル、沖縄タイムス社と琉球新報社のそれぞれの春のイチオシ本をとりあげてみませう。
沖縄タイムス社が満を持して刊行したのが、『挑まれる沖縄戦「集団自決」・教科書検定問題報道特総集』(沖縄タイムス社編)。去年沖縄県全体で盛り上がった「教科書検定問題」は、地元の新聞社が行った報道キャンペーンが牽引していった部分がかなりある。そしてその問題の根は深く、去年突然起こったことではない。この本は、二〇〇五年から沖縄タイムス紙上で始まったキャンペーン報道のドキュメントを再編成し論点をまとめたものだ。まずその総量に驚く。その多くは僕も新聞で読んだはすだが、こうして一冊にまとめられることにより、改めてこの問題が今の沖縄県民にとってより重要なことであることを実感させられる。 内容では個人的に「ll ルポ・証言」に目がいった。これは岩波・大江裁判・「集団自決」問題でクローズアップされた、慶良間諸島の「集団自決」について、当事者である住民の証言をまとめたものだ。僕の両親もこの島々で「集団自決」の当事者であることもあって、連載中も欠かさず読んでいた。
この住民の証言をまとめる、ということで想起されるのは、五七年前、沖縄タイムス社が出した『鉄の暴風』である。戦後、沖縄でまとめられた最初の本である。まだ沖縄戦の記憶も生々しい頃、沖縄タイムスの記者が住民達の声を取材しまとめたものだ。「集団自決」という言葉もこの本から生まれた。今まで続く沖縄戦のイメージの源流となる本だ。そして今でも本屋に並んでいるロング・ベスト・セラー。今回の『挑まれる沖縄戦』は、その続編と考えてもいいかもしれない。同じタイミングで岩波新書から、沖縄タイムスの謝花直美記者による『証言 沖縄「集団自決」 慶良間諸島で何が起きたか』も刊行されているので、合わせて読んでおきたいところだ。
一方、琉球新報社からは、朝刊で二〇〇四年から好評連載されている四コマ漫画「がじゅまるファミリー」の第一巻が刊行された。作者のももココロさんは、普通の沖縄県民だったのが、突然一念発起「地元新聞の四コマ漫画家になる」と宣言して、一年間作品を描きためて琉球新報社に送ったところ、採用となり連載が決まった、という、 続きを読む
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